なきごと「メトロポリタン」徹底解説──歌詞の意味・音楽性・バンドの魅力を紐解くライナーノーツ
皆さんこんばんは。音文学管理人の池ちゃんです。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。こちらは天気は晴れており、この土日は外出しておりました。さて、今回は邦ロックを紹介していこうと思います。皆さん、「なきごと」というバンドはご存知でしょうか。このバンドについて紹介していこうと思います。
ちなみに前回はCANDY TUNEで「倍倍FIGHT!」を紹介しました。宜しければ併せてご覧ください。記事はこちらから。
目次
はじめに
なきごとは、繊細さと力強さを併せ持つサウンドで注目を集めるロックバンドです。その代表曲の一つである「メトロポリタン」は、都会を舞台にした疾走感のあるメロディと、どこか寂しい切なさを帯びた歌詞が印象的な楽曲だと思います。本記事では、ライナーノーツ形式で「メトロポリタン」の魅力を掘り下げ、歌詞や音楽性、ライブでの存在感について詳しく解説していきたいと思います。
「メトロポリタン」という楽曲の全体像
楽曲の第一印象
「メトロポリタン」を聴いた瞬間に感じるのは、都会の喧騒と疾走感を同時に感じさせるアレンジだと思います。イントロに奏でられているギターのコードは、まるで深夜の都市空間を駆け抜けるようなスピード空間を持ちつつも、どこか切なく、聴く者の心に余韻を残します。
タイトルが示す意味
「メトロポリタン」という言葉は、大都市や都市圏といった意味を指します。このタイトルは、まさに都会の中での孤独や希望、矛盾する感情しているように思えます。都会の夜を生きる若者たちの心情が、楽曲全体を通して鮮やかに描かれているわけですね。
歌詞に込められたメッセージ
都市の光と影
歌詞はとても抽象的な曖昧な世界観が描かれています。煌びやかなネオンや雑踏の中で、人々はそれぞれの夢や葛藤を抱えながら生きていると思います。「メトロポリタン」という舞台設定は、そんな現代的な孤独と希望を同時に投げかけているのです。
風に吹かれておかしなプラチナ
Sorry… 許して
今日は星が見えないの
あら…まだ…足りてないわ…
引用元:Uta-Net(こちら)
こちらはサビの歌詞ですが、どこか孤独で星の見えない都会の夜空を思い浮かべられるような情景があるかと思います。このような歌詞によって都会特有の世界観を表現できているかと思います。
青春の不安と希望
また、歌詞の中には青春期特有の不安や揺らぎが込められています。抽象度が高い歌詞ですので、明言はされていませんが、夢に向かう情熱がある一方で、自分を見失ってしまいそうになる瞬間もある。そのリアリティが、リスナーの心を強く揺さぶります。
音楽的アプローチの魅力
バンドアンサンブルの妙
「メトロポリタン」は、ギターのリフが楽曲を引っ張り、ベースとドラムが都市的なリズムを支えています。バンド全体のアンサンブルはタイトでありながら、ボーカルの伸びやかな歌声が都市の空に解き放たれていくような感覚を与えています。
ダイナミクスの使い分け
Aメロでは抑制されたサウンドが展開され、サビで一気に開放されます。そのコントラストが、歌詞のテーマとリンクしています。静かな内面と、外に向けて走り出したい衝動。この二面性が音楽に表現されていると考えられます。
ギターサウンドの質感
ギターの音作りにも注目すべきポイントがあります。やや歪ませたトーンが都会のざらつきを表現しつつ、アルペジオ的なフレーズが透明感を生み出しています。こうした質感のバランスが、曲全体の世界観を形作っています。
「メトロポリタン」のライブにおける魅力
観客と一体になる瞬間
ライブで披露される「メトロポリタン」は、音源以上に熱量を帯びます。サビに差し掛かった瞬間、観客の身体が自然に動き、拍手が重なっていく様子は、まさにこの曲の真価を体感だきる瞬間だと言えるでしょう。
空間を塗り替える音
特に、ライブハウスという限られた空間の中で響く「メトロポリタン」は、都市を象徴するような広がりを見せます。ギターのリフが壁を突き抜け、ボーカルが天井を突き破るように響く感覚は、観客を圧倒する力を持っています。
バンドの歩みと「メトロポリタン」の位置づけ
キャリアの中での意味
「メトロポリタン」は、なきごとの音楽性を確立した楽曲のひとつだと言えます。疾走感と繊細さを兼ね備え、リスナーの心に突き刺さるバランスは、彼女らが持つ最大の魅力を凝縮していると思います。
ファンにとって特別な存在
ファンの間でも、「メトロポリタン」はライブで必ず聴きたい定番曲として愛されています。初めて聴いた人にとっても、都会を生きるリアルな感覚が伝わる普遍性を持ち、バンドとリスナーを繋ぐ架け橋となっていると思われます。
まとめ
なきごとの「メトロポリタン」は、都会の光と影を描きながら、青春の不安や希望を音楽に乗せた名曲です。疾走感のあるサウンドと抽象度が高いですが切実な歌詞は、聴く者に強い共感を呼び起こすと思います。この曲を通じて、なきごとが描こうとする「都市を生きる人々の心情」を感じ取ることができると考えられます。
「メトロポリタン」は単なる楽曲ではなく、現代を生きる私たちへ何となくでもいいから都会で生き抜いていこうというメッセージを残しているとも思われます。今後も多くのリスナーの心に響き続け、なきごとの代表曲として語り継がれていくと思われます。

音文学管理人。TSUJIMOTO FAMILY GROUP主宰。トラックメイカーでもありながら、音文学にて文学的に音楽を分析している。年間数万分を音楽鑑賞に費やし、生粋の音楽好きである。また、辻本恭介名義で小説を執筆しており処女作「私が愛した人は秘密に満ちていました。」大反響を呼び、TSUJIMOTO FAMILY GROUPの前身団体とも言えるスタジオ辻本を旗揚げするまでに至っている。




