”大発見!”の先にあるもの──パスピエ「大発見!」について音文学的考察を行ってみました。
皆さんおはようございます!音文学運営管理人の池ちゃんです。昨日はまめ丸様のスペースで楽しくお話させていただきました。このWEBサイトをきっかけに多くのリスナーに届く音楽があるように、頑張っていきますので、よろしくお願いいたします!
さて、今回は私が大好きなバンド「パスピエ」の新曲である「大発見!」について紹介・考察していきたいと思います。パスピエは私にとっては特別なバンドで、音楽仲間とコピーバンドを結成するぐらい好きなバンドです。そんなパスピエから出た新曲「大発見!」について紹介・考察を行っていこうと思います。
前回は「さよならパリス」さんをご紹介しました。そちらの記事についてはこちらからご確認ください!
公式音源YouTubeを紹介
軽快でポップ、だけど一筋縄ではいかないサウンド
「大発見!」はまさにパスピエらしい遊び心が詰まっていて、緻密なサウンドアレンジが光る一曲だと思いました。イントロから跳ねるようなリズムと軽快なメロディが展開されていて、まるでまだ見ぬ未知の世界に飛び込んでいくかのようなワクワク感を演出しています。
しかし、ただのポップソングで終わらないのがパスピエの魅力ですよね。楽曲の細部に散りばめられた変則的なコード進行や、絶妙にずれたリズム感などが、シンプルな曲の中にも奥行きを生み出していると思います。ずれたリズムがグルーヴを生み出している点も凄い点だと思います。まさしく「聴くたびに新たな発見がある」曲だと言えますね。
歌詞が描く”発見”とは?
タイトルの「大発見!」という言葉が示す通り、この曲のテーマは”新しいものを見つけること”にあると考えています。
朝焼け色の目をして染まる時間をみていてた
(歌ネットより)
この歌詞から言える事は1日を俯瞰して、様々な出来事が目まぐるしく起こっていく事を「大発見」と歌っているのではないでしょうか。歌詞は抽象的な事が多いですが、日常の中でふと気づく事や、些細なことが大きな意味を持つ瞬間を描いているのではないかなと思うと、この曲の面白さが際立つのではないでしょうか。
パスピエの楽曲には、言葉遊びや独特の表現が散りばめられている事が多いですが、「大発見!」でも、抽象的でありながらも具体的な情景が浮かぶような歌詞が特徴的です。何を「発見」もしくは「大発見」するのかは聴く人次第──そんな余韻を残す構成も魅力の一つだと言えると思います。
パスピエらしさを感じる音作り
この曲のサウンドは、シンセメロが基調としている比較的シンプルかと思えば、ドラムやベースといったリズム隊が変則的で、聴けば聴くほどアレンジが施されている事に気づきます。特に注目したいのは以下のポイントです。
- ギターとシンセの掛け合い:メロディを支えるように絡み合い、楽曲に浮遊感を生み出していると思います。
- ドラムとベースのグルーヴ:軽快なリズムが、曲全体に前進するエネルギーを与えています。
- ボーカルの表現力:力強さと柔らかさを兼ね備えた歌声が、楽曲の持つ”発見の楽しさ”をより際立たせていると思います。
パスピエの音楽は、どこかノスタルジックでありながら(恐らくシンセサイザーの音作り的なアプローチで)常に新しさを感じさせるのが特徴だと思います。「大発見!」もその例に漏れず、過去の作品ともリンクしながら、新たな挑戦が見える一曲に仕上がっていると思います。
まとめ──何気ない日常の中に潜む”発見”を
「大発見!」は、ポップなメロディと独創的なサウンド、そして遊び心のある歌詞が絶妙に絡み合った楽曲だなと思いました。日常の中に隠れた”発見”をテーマにしつつ、聴き手によって様々な解釈ができる「遊び」を持たせているのも、この曲の面白さの一つですね。
あなたの”発見”は何でしたか?ぜひ、この曲を聴きながら、自分だけの「大発見!」を見つけてみてください!コメントで待ってます!
最後にパスピエの公式サイトのリンクをご紹介いたします。リンクはこちら。

音文学管理人。TSUJIMOTO FAMILY GROUP主宰。トラックメイカーでもありながら、音文学にて文学的に音楽を分析している。年間数万分を音楽鑑賞に費やし、生粋の音楽好きである。また、辻本恭介名義で小説を執筆しており処女作「私が愛した人は秘密に満ちていました。」大反響を呼び、TSUJIMOTO FAMILY GROUPの前身団体とも言えるスタジオ辻本を旗揚げするまでに至っている。




